イギリスでは、7月7日に保守党党首選の第2回目投票行われた結果、1位テレーザ・メイ内相が199票、2位アンドレア・レッドソムエネルギー担当閣外相は84票となり、26年ぶりサッチャー元首相以来の女性首相が誕生することになりました。
最終決戦投票は、9月9日に全国の党員約15万人により行われる予定です。
首相に近いのは、第1回投票から首位独走のテレーザ・メイ内相と見られています。
7日の第2回目投票時に、「我々は強固で、実績のあるリーダーを求めている。」と述べ、政治経験のあること強調しています。キャメロン首相は2015年5月の総選挙前に、メイ内相を次期首相候補の一人として挙げています。メイ内相は、内相を歴代最長の6年間勤めている実績があり、この間、大規模なテロの発生を防ぎ、移民政策の厳格化を推進していました。
メイ内相は、EU残留支持の立場ではあったものの、党首選にあたり「離脱の決断は出ており、実行するのが義務」だと主張し手続き進める意向を示しており、体制整備や交渉方針に時間をかけるため、年内は交渉開始はしないと明言し、イギリスがEUの単一市場と取引できることが優先と現状維持を、また、経済政策ではキャメロン首相の財政健全化路線の継続を主張しています。
一方のアンドレア・レッドソムエネルギー担当閣外相はと言えば、2010年に初当選し、閣外相に2015年に就任したメイ内相と比べると、知名度はほとんどな無名に近い存在でたが、国民投票前に大規模公開討論会に、EU離脱派代表として登壇し、明快な語り口調で一躍注目の1人となりました。
経歴としては、大手金融機関に長年勤めた経験はあるものの、政界での手腕は未知数なところ新鮮だとし、「次期首相は離脱の新年がある者こをふさわしい」とし、国民投票で離脱派を支持したことを強調、また、メイ内相とは逆にEU離脱交渉については、早期交渉開始を述べ、「世界で最も早く成長する地域と貿易協定を結ぶことを優先する」とし単一市場にこだわらない姿勢と示しており、保守党党員内の離脱派の支持に期待を持っています。
優勢テレーザ・メイ内相に対して、差別化を図りながら追っているアンドレア・レッドソムエネルギー担当閣外相。
これから2ヶ月間のイギリスの政治や経済動向に合わせて、この2名の成り行きに注目です。