ポンド通貨 (Pound Currency)
6月23日のイギリスの国民投票のイギリスEU離脱の結果を受け、国際金融市場は「離脱」に激震が走りました。翌24日の相場は、リスク回避の為ポンドが売られ、円などの安全資産が買われるというトレーディングが行われ、世界同時株安となりました。
週明け27日からは売りに転じた株式市場で買い戻しが始まり、市場はやや落ち着きを取り戻したようです。
今後イギリスの保守党党首選、次期首相の決定となり、イギリスのEU離脱の交渉が始まっていきます。
イギリスのキャメロン首相は、EU離脱通知など手続きは次期首相に委ねるとし、自身は10月まで留まりイギリスの事態収拾をしたいと述べ、イギリスに有利なEU離脱条件を引きだそうと時間稼ぎをしつつ、秋までは正式に離脱しない意向です。
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29日に終了したEU首脳会議では、EU側はイギリスには早期の離脱を求めており、非公式でも交渉は受けないといった強硬姿勢でおり、イギリスに続く他国のEU離脱を食い止め結束し、反EUに対しては改革を実施してくと声明で発表しています。
イギリスとEU側の思惑は全くすれ違っており、交渉も長引く可能性があり、今後先行きの不透明感が増せば、市場では買い戻してもまた売りに出るなどといった展開が続くと予想されています。
投資マネーが金融市場の信頼を保てるかが最重要で、投資マネーは経済の潤滑油のようなものであり、このマネーが市場を潤してこそ、実体経済が動き、経済活動が活発になります。政治的混迷やリーダーシップの不在といった先行きの不透明性や予測不可能な状態を避け、投資マネーは利益の確実性を求めて動くものです。
EU経済圏が今後も繁栄を維持するためには、EU諸国が結束を固め、政治的に統一をし、明確なリーダーシップと政策を示し続けることが必要となってきます。
イギリスのEU離脱により、世界の成長率は今年後半には0.7%減、2017年には0.6%減と予想されており、景気減速は避けられません。
イギリスのEU離脱の影響は、アメリカと中国では限定的とみられていますが、日本は大きな痛手を受けています。世界の金融市場では不確実性が高まると投資マネーは円へ逃げる、来年にかけても円高が進む可能性があります。
日々ポンド円のレートをチェック。1~2カ月前は150円台だったものが、今日の外国為替レートで£1=136.01円。ホテル代も日々変わっている。
渡英予定の旅行者にとっては、円高は歓迎なことですが。まだまだイギリスEU離脱の影響は続きそう。
参考:http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160702-00010002-newswitch-bus_all