Piccadilly Circus (ピカデリーサーカス)
イギリスのEU離脱が決まり、世界で様々な影響を及ぼしていますが、
そんな中勝利したEU離脱派が国民投票前に主張していた公約を離脱直後のこの時期にうそや過ちを認める発言をし、公約を無かったことにしようとした動きが出ているようです。このことにより、国民からは離脱に投票したことへの後悔と怒りが爆発しています。
EU離脱派の国民投票前の公約とはー
①イギリスがEUを離脱すれば負担金が浮くため、国営の国民保険サービス(NHS)に週当たり3億5千万ドルポンド(約480億円)を出資できる。
②EU離脱で移民が抑制できる。
③EUを直ちに離脱する。
と主張をしていました。
ところが、23日国民投票の結果、EU離脱が決定した後のEU離脱派の主張はというと、
①に対して、
ダンカンスミス元保守党党首は、「自分は言ったことはない。政府がNHSに出資できる予算が増えるということが大事だ」と主張を変え、国営の国民保険サービス(NHS)ほか、教育予算や研究助成金に上乗せできるという”あくまで可能性の話”と述べています。
ファラージ英国独立党党首は「確約はできないし、言った覚えもない。離脱派キャンペーンが犯した過ちの1つだ。」とし、財政難にあえぐ国営の国民保険サービス(NHS)については、離脱運動の公式団体の宣伝バスに大きく印刷され、スローガン
にしていたにも関わらず、これを「離脱派の過ちだった」と発言し、拠出金は残留派のEUからイギリスに分配される補助金など差引くと、「週1億数千万ポンド」という主張が正しいと事実上認める発言もしています。
②に対して、
ハノン保守党欧州議員は「私たちが求めたのはある程度の抑制だけ、EU移民が
ゼロになると思って離脱に投票した人は失望するだろう。」と述べています。
これは、EUを離脱したイギリスが、今後EUと貿易協定を結ぶためには”人の移動の自由”が条件になる可能性があり、こうした交渉を考慮に入れた発言とみられています。
③に対して、フォックス元国防相は「国民投票前の主張の多くは再考する必要があり、
我々の要求や工程について、内閣は熟考した上で離脱通知をするべきだ。」と言っています。
国民投票に向けた運動で語った事の誤りやうそを認める発言になり、この「公約」を反故にする動きに、残留派から不満が出始め、EU残留派で若者に支持率の高い自民党のテイム・ファロン党首は「離脱派キャンペンはうそによって人々の怒りをあおった」と批評しています。
イギリスのEU離脱という歴史上の大きな出来事に付随して、こんな動きがでれば、
怒りを買うのは当然で、再投票を願う動きも理解できますが、2度目の国民投票の可能性は非常に低い。。。
参考:http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160628-00000008-asahi-int